カウンセリングは,悩みがあるときに利用するもの。
それは間違いではありません。
しかし,もっと上手な利用方法があります。
それは,悩みに発展する前に利用することです。
身近な人が適切に話を聴いてくれるとは限らない
悩みというものは発展すればするほど,解決が困難になるものです。
しかし,現在の世の中,悩みを誰かに打ち明けることのできる人はそう多くはないと思います。
みなさん,ご自身の事で精一杯なのです。
それが分かっているから他人に相談しようとしてもできないのではないでしょうか。
幸運にも悩みを相談できる人が居たとして,その人に相談したものの,逆に相談しなかった方が良かったとさえ思うようなことも現実には少なくありません。
例えば以下のような事例です。
『話を聞いて欲しいだけなのに,あれこれ指導された』
『私が話したいのに相手の話ばかり聞かされた』
これは,悩みを抱える人に対する,話の聴き方が分かっていない人のやってしまいがちなマズイ対応です。
このような対応をされると『この人は理解してくれないんだ』という思いを募らせ,人に相談する気力を失ってしまいます。
そして,ますます悩みを抱え込んでしまうのです。
カウンセラーは単に話を聴いているだけではない
だからカウンセラーを利用するのです。
『カウンセラーって話を聞くだけだよね』ということを時折耳にしますが,それは半分正解で半分は誤解です。
正確には『話を聴くプロ』なのです。
だから,聴くための知識を持っていますし,トレーニングも受けています。
ものは試しです,一度カウンセラーに話をしてみてください。
きっと違いが分かります。
ただ,カウンセラーといっても,聴き方がマズイ人も中にはいらっしゃるようです。
それは体系的にカウンセリングを学んできていない人に多いように見受けられます。
カウンセリングは自分の成功談や失敗談を語る場ではないのです。
そういう人は自叙伝でも書く方が向いています。
不運にも,そういうカウンセラーにあたった場合,その人は諦めた方が無難です。