ターゲットの見極めと自己洞察がポイント
日本では転職回数が多いと『根性がない』『メンタルが弱い』『わがまま』など、勝手な先入観をもたれがちです。就職・転職の場面では、特に厳しく評価される傾向にあります。しかし、ターゲットとなる業界や会社を見極め、メリット・デメリットを客観的に整理して説明(自己洞察)することができれば、転職回数の多さは、むしろ武器になることもあります。まずはどんな強みがあるか確認しましょう。
■視野が広い
勉強の良くできる人は、調査が得意です。業界研究や企業研究を熱心にします。しかし、いくら調査しても、現場の空気感には及ばないものです。おそらく机上の調査で1年を費やすよりも、1ヶ月現場で働いた方が、得られる情報が多いでしょう。これは大きなアドバンテージです。しかし、必ずしも机上の調査が不要なのではありません。客観的なデータと現場感を突き合わせることで、より濃度の高い情報となります。この両輪が必要なのです。そのためには、短い就労期間だからといって軽視するのではなく、ちゃんと、経験したことの棚卸しをしておくことが重要です。
■信頼できる人
転職回数が多い人のもう1つのアドバンテージは、たくさんの挫折を知っていることです。転職をポジティブな理由で行う人もいますが、人間関係の問題や仕事の質・量のミスマッチなど、ネガティブな理由でする人もいます。一般的には、こういったネガティブな理由の転職は、次の採用時にマイナスポイントとなります。しかし、転職回数が多いということは、それだけ多くの挫折を知っているというメリットともいえます。経験者なら分かると思いますが『退職』と『求職活動』、これは結構パワーの要ることです。そのような大変な労力を費やしてまで転職を行ってきたわけです。そんなたくさんの挫折経験を持っている人は、人として魅力があり、信頼できる人だと思いませんか。
アピールの仕方に気をつける
今まで説明してきたような内容を参考に、あなたの転職回数を是非アピールポイントにしてみて下さい。ここで注意点。転職回数の多さはネガティブ・ポジティブの両面があります。両方に目を向けた上で、メリットを強調することが大切です。そのバランスの良さが、採用側にはポジティブに映ります。転職回数の多さは、変えられるものではありません。ならば、武器にできるよう、しっかり準備をして、自信をもって転職活動に臨む方が良いと思いませんか。