「ひきこもりを脱するために仕事をする」

これは私が実感していることの1つです。

どうしても不可能な理由がない限り,外に出て,できれば労働をすることが,ひきこもりを脱する有効な手段になります。人は何かに打ち込もうと思い,そのためだけの環境を整えても,ひとつのことをひたすら続けられるほど強くはありません。第三者からみれば楽そうに見える「長期の」ひきこもり状態は,現実のところ,当事者の精神的にはとても辛いことなのです。

こんな話をすると「仕事に出ることができないから悩んでいるのだ!」という当事者の声が聞こえてきそうです。無理もありません。彼らは本当にできないと感じ,真剣に悩んでいるのです。

であれば「どうすれば仕事に就けるか?」という視点に切り替える事が大切になってきます。

私は過去に,うつ病で苦しみ長期間休職したことがありますが,その時に「ひきこもりを脱するために仕事をする」と聞けば,間違いなく絶望したことでしょう。でもそれは,そんなことできないと信じていたからです。より正確には,それを実現する道筋が見えてなかったのです。

そこで登場するのが「心理カウンセラー」や「ソーシャルワーカー」といった存在です。彼らはそんな道筋を一緒に考え,サポートしてくれます。まずは相談し,働けない理由を明らかにすることが必要です。理由は人それぞれ。心理的なものが障害になっている場合もあれば,疾病が絡んでいることもあります。また経済的理由といった,いち生活者としての課題を抱えていることもあります。

大切な事は,次の一歩について真剣に考えてみることです。ただし大きな一歩を設定しないこと。大きすぎると,行動に移すことが難しくなります。自分で分からなければ,カウンセラーなど人に相談しても良いです。行政や民間組織(社会福祉協議会など)にもそういった窓口はあります。そしてこれぞ!というステップが見つかれば,即行動です。うまくいかなくても,必ず何らかの成果や学びはあるものです。その繰り返しができれば,就労はもう目の前でしょう。