スクールカウンセラーと基本は同じ
このところ,スクールカウンセラーのカウンセリングを受けているが,同時に私のカウンセリングも受けたいということで,お越しになるクライエントさんが増えてきました。
スクールカウンセラーと私は,どちらも心理カウンセラーであって,ベースとなるスキルはそんなに変わりません。ですが,実際にクライエントさんが受ける印象や効果には,きっとバラツキがあります。
人間性の差がカウンセラーの差
バラツキがある理由は,心理カウンセリングという場では,カウンセラーの「人間性」が大いに試されるからです。男女の差,年齢の差,表情の差,言葉遣いの差,雰囲気の差,そして経験の差など,様々な要因が積み重なって,人間性は作り出されています。単純にスキル云々では説明しきれません。そういった微妙な違いを,クライエントさんは,敏感に感じ取り「この人に話しても良いかどうか?」を判断しています。
スクールカウンセラーにはそれなりの特徴もある
人間性という意味では,スクールカウンセラーに限らず,私のような独立系の心理カウンセラー同士も,差があるという意味では同じです。ただ,スクールカウンセラーについていえば,クライエントさんからみると,何となく「学校側の人」という印象が強いのかも知れません。「秘密は守ってくれる」という約束はあるけれど,学校や先生に知られたくないことが伝わるのではないかという不安もあるでしょう。また,学校内でカウンセリングを受けること(知っている人に見られる)への抵抗があるかもしれません。
一方で,スクールカウンセラーを通して,学校側の具体的対応を期待する方もおられるはずです。残念ながら,私のような独立系の心理カウンセラーは,学校へのパイプが殆ど無いことが多く,具体的なアクションを期待されているクライエントさんの思いに,十分応えることは難しいのが現状です。こんなときは,スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーに対し,積極的に働きかけるのが得策です。
たくさんのカウンセラーに会ってみよう
このように,スクールカウンセラーと独立系の心理カウンセラー,それぞれの特徴があります。クライエントとカウンセラーとの相性も大切です。可能なら,色々なカウンセラーに会ってみて,安心して付き合えそうなカウンセラーを探してみて下さい。いくつか並行してカウンセリングを受けてみるのもいいでしょう。その場合,カウンセリング内容に振り回されない自律性が必要ですが,より自分に合ったカウンセラーを見つけることができるでしょう。そうやって出会えたカウンセラーは,きっと長年にわたって,ご自身の助けになってくれるはずです。