こころのヒント

見逃し厳禁の経済的支援3選

うつ病などメンタル的に苦しいとき、その苦しさに拍車をかけるのが、経済的な問題です。これを知っているのと知らないとでは、経済的には大違いです。もちろん気持ち的にも安心感が得られます。

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■1傷病手当金

これは絶対に忘れてはなりません。療養が必要な人が対象です。会社勤めの人であれば、各種健康保険に加入していますよね。その健康保険から支給されるものです。金額は標準報酬日額の 2/3 で、期間は最大1年半です。普通は会社の方から教えてくれると思います。担当部署は、会社の総務等、健康保険の手続を扱っているところです。仕事をしている場合、苦しさのあまり、退職という選択肢を考えがちですが、いったん休んで傷病手当金をもらいつつ、先のことを考えることも可能なのです。

■2自立支援医療(精神の通院に限る)

うつ病などで病院に通院していると、医療費も馬鹿にならないですよね。そういうときに味方になってくれるのがこの制度です。通常、医療費の自己負担は3割ですが、これが1割になります。傷病手当金は、会社の総務の方が教えてくれたりするのですが、この制度はそういう類いのものではありません。医師や病院の窓口の人でさえ、たぶんな~んにも教えてくれません。申請窓口は市町村です。通常は福祉を担当する課になります。そこで申請用紙を入手して、医師に診断書を書いてもらい提出します。認定まで最大で2ヶ月程度要すると思いますが待ちましょう。ちなみに、本制度の利用を申請する際、障害者手帳も同時に申請できます。これは任意なのですが、本人が気にならないのであれば申請することをお勧めします。オープンにするか否かは本人がその都度決めれば良いのです。

■3障害者手帳(精神障害者保健福祉手帳)

実は、精神障害者の手帳は、1級など重度でない限り、それほど優遇措置があるわけではありません。その辺は、身体障害者の手帳の方がはるかに手厚いようです。しかし、精神障害者手帳でも、大きな威力を発揮する場面があります。それは雇用保険の給付日数についてです。様々な条件にもよりますが、通常の自己都合退職の場合と比較して、2倍程度の給付日数が適用されます。これは本人がハローワークに知らせないと適用してくれません。もちろんその際、手帳が必要です。たとえば45 歳未満で1年以上被保険者であった場合、 300 日の給付日数になります。通常は最大でも 150 日ですので、日額 5000 円程度の給付とすると、合計 75 万円程度も支給額が違ってきます。このように手厚く扱ってくれるのも、手帳のお陰なのです。オープンにするか否かは、ご自身が適宜判断すれば良いので、持っておくだけでも無駄では無いと思います(当然審査はあります)。

その他の制度としては、生活保護制度、障害年金制度などがあります。これらの申請はかなりパワーの要ることです。障害年金となると、障害の程度がかなり重い人が対象になってきます。どちらの場合も、福祉事務所等にご相談なさった方がよいでしょう。

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